ドラマ解説

フジテレビ月9ドラマ「女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~」第2話 ロースクール出身弁護士が感想を話してみた

女神の教室〜現役弁護士の感想

stand.fm「弁護士しんみなとの弁護士の法律ラボ」書き起こし

【2023年1月17日放送 番外編2 「女神の教室〜リーガル青春白書〜」第2話の感想を話してみた】


今週も女神の教室の感想をゆる~く喋りたいと思います。

ここからはネタバレ注意でお願いします。

司法試験と学生の人生

第2話は、いきなり卒業生の田辺くんが倒れるシーンからのスタートでしたね。

司法試験と学生の人生という難しいテーマでしたね。

まぁ、私もね、受かんないからもう諦めたら?と言われたことありましたねー

難しい問題ですね。

私は、結果で黙らせるしかないと逆に奮起してましたが、それでもやっぱり常に追い込まれた状況は変わりませんから、現実を見ずに勉強に集中してた気がしますねー先のことなんて考えてなかったですね。

そもそも、ロースクール制度って昔の司法試験で10年以上受験を続けていた人などがいて、気づいたら社会人経験なく30歳を超えていたとかいうことがたくさんあったんですよね。

それは、社会的に損失ではないかということで、ロースクール制度を作って、クオリティーは維持したまま、もっと合格しやすく、かつ卒業後5年間という期間制限を設けることで、残念ながら合格できなくても次の人生にピボットできるようにしようという目的もあったと思うんですけどね~

この辺の制度設計は本当に難しいと思います。

何が正しいのか私もわかりませんね。

さて、ドラマの内容に話を戻しましょう。

今回は、バイトしながらの水沢くんと親が弁護士の向日葵ちゃんがなんかピンチでしたねー

水沢くん、なんか悪そうな人にお金渡してたし、暴力で退学になりそうになるし。

向日葵ちゃんは親からロースクール辞めろと。

最後には、無事に二人とも解決して、ロースクールに居続けることができて安心しましたね。

今回の実務演習の講義のテーマ

今回の実務演習の講義のテーマは、銭湯のタトゥー問題でしたねータトゥーを理由に銭湯への入湯を拒否された男性が店主から肩を押されて腕を捻挫した。

それに対して、男性が1000万円の慰謝料等を請求したいという事案でしたね。

皆さんはどう考えましたか?

男性側から相談が来たとき皆さんが弁護士ならどうしますか?

講義では、憲法問題として捉えてましたね。

弁護士として重要なことは、「先生、1000万円請求してください!」って言われたときに、「そんなの無理ですよ。」と依頼を断ることではなくて、もちろん無理なものは無理と伝えることも重要なんですが、それよりも、なぜこの人は1000万円を請求したいのか?言葉に現れないニーズというか真意を汲み取ることが重要かなと思います。

その一つの方法として、憲法問題として捉えたり、司法の枠で解決を目指すのではなく、行政への働きかけも十分あり得る話でしょうね。

慰謝料の金額が書かれた表

ちなみに、今回、この事例を検討しているときに、南沙良さん演じる照井さんがノートに慰謝料の金額が書かれた表があったのに気づきましたか?

あれは、損害賠償請求の際に裁判所や我々弁護士が参照する慰謝料算定の表があるんですね。

通称「赤い本」と言われる、損害算定の方法が記載された本に載っている表なんですよ。

大学受験の過去問集ではないですからね。

ただ、その赤い本の表をノートに書いている照井さんは、勉強の効率悪すぎって思いましたね。

本を参照しろと。

書かなくていいからと。

ちなみに、慰謝料の算定方法は、基本的に通院期間に応じて、その表に照らし合わせながら算出するんですね。

水沢くん、合格してほしい!

第2話は、私が心惹かれている水沢くんにスポットが当たってましたね。

彼がバイトしている姿を見ると、自分のロースクール時代を思い出しましたね~

彼は、警備のバイトと工事現場で働いていましたね~

私は、夜のコンビニと工事現場での警備員の仕事してましたね~

めちゃくちゃ、昔の自分を見ているようでした。

あんなイケメンではなかったですが。

彼には、本当に合格してほしいですね。

あと、向日葵ちゃんの弁護士のお父さんが学校に来てましたね。

高橋文哉さん演じる真中くんは、すぐにお父さんが弁護士と気づいていましたね。

胸のバッジで判断したようですが。

私はあまりバッジしないタイプですね。

講演会など人前で弁護士として話すときぐらいですかね~

だから、いざバッジが必要って時にどこにやったっけっていつも探してます。

多くの弁護士さんは、仕事中はバッジして、仕事が終われば、そのバッジを裏返してつけている人が多いのかな~と思いますね~

実は、弁護士のバッジって

ちなみに、弁護士バッジって金色のイメージがあるかと思いますが、あの金色は、実はメッキなんですね。

時間が経つとメッキが剥がれてくるので、気づいたら銀色になります。

ベテランの弁護士はバッジが銀色です。

ただ、弁護士会に依頼をすれば、金メッキではなく、全部が金でできているバッジをもらうことができます。

数万円かかるらしいんですが。

そのバッジを持っている人は、一生金ピカバッジで弁護士できます。

私も、バッジを失くして、再取得するときは金でできているバッジにしようと思ってます。

そもそも、失くさないようにしないとけないんですが。

ということで、本日はこの辺にしておきましょう。

ドラマも風見刑事と柊木先生が接触したりとサイドストーリーも次回動きがありそうですね。

次回も楽しみにしたいと思います。

-ドラマ解説