ドラマ解説

フジテレビ月9ドラマ「女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~」第11話(最終回) ロースクール出身弁護士が感想を話してみた

女神の教室〜現役弁護士の感想

stand.fm「弁護士しんみなとの弁護士の法律ラボ」書き起こし

【2023年3月28日放送 番外編11 「女神の教室〜リーガル青春白書〜」第11話(最終回)の感想を話してみた】


さぁ、本日もフジテレビドラマ「女神の教室~リーガル青春白書~」、今回はついに最終話ですね、最終話の感想を述べたいと思います。

ここからはネタバレもありますので、ご注意ください。

それぞれの道へ

さて、今回ついに最終回ということで、皆さん、いかがだったでしょうか?

まずは、桐谷君を除く4名は無事に司法試験合格したようですね。向日葵ちゃんは1年遅れて合格したようでしたね。

それぞれ、裁判官、弁護士、司法修習生という立場で日々奮闘していました。

そんな中、桐谷君だけが合格できず、まだ受験生を続けていた状況でしたね。

そして、3度目?かな?三度目の司法試験の受験を終えたところって感じでしたね。

ま、司法試験終えた後の感じって本当になんとも言えない、経験者にしかわからないんですよね?

なんというか、とりあえず誰かに話を聞いてもらいたいみたいな。

特に、自分の中で手応えがないときは。

桐谷君も同じ気持ちだったのかな?と。

だから、みんなの職場とかに顔出して・・・けど、会ったとき人みんなが話すのは、現実は違うって話ばかり。

司法試験を受けている立場の桐谷君からすると、確かに、ぜいたくな悩みですよね。

そして、それを乗り越えてくれないと、合格を目指している身からするとやっぱり納得できないですよね。

しかし、桐谷君の想いを受け取った彼らはそれぞれ行動していましたね。

法科大学院教育の必要性について

そして、柊木先生はというと、文部科学省に呼ばれて法科大学院教育の必要性について法科大学院出身の教員という立場で話す機会が与えられてましたね。

そこで、語られた内容は、もちろん優秀な法律家を輩出することはもちろんのこと、仲間との関係を通じて人間力というか、一人の人間としても立派な人材を育成するというような話がなされていましたね。

確かに、このような教育の意味も法科大学院にはあるかなと思います。

ただ、それを実際に法科大学院の学生たちが理解した上で、勉強をしているかという点ですよね。

実際は、司法試験合格が一番ですから、この点を法科大学院側がその必要性とそのためのカリキュラムを用意するかという問題はあるのかなと思います。

卒業生の多くは法律家になれずに社会に出ている

あと、今回、最終回で伝えようとしていたメッセージを世間の人にわかってもらうためには、桐谷君は司法試験に合格させるべきではなかったかな~と個人的には思います。

というのも、守宮学院長が卒業生が1000人程度いて合格者は40名ぐらいだと言ってましたよね。

つまり、多くは法律家になれずに社会に出ているわけです。

しかし、そのような人でも法科大学院での教育によって社会に貢献できるような人材を育成するんだというようなメッセージだったと思うんですが、それなら、桐谷君は残念ながら司法試験には合格できなかったけど、今は、こんな仕事について、法科大学院での学びを活かして法律家とは違う道で活躍しているという点を描いてもよかったのかなと。

現実でも、やはり法律家になるのをあきらめた人たちが多くいるわけですから。私の友達でもたくさんいます。

法科大学院の教育がそういう面でも意味があるというのであれば、ぜひ描いてほしかったな~と個人的には思いましたね。

皆さんはどう思われたでしょうか?

さいごに

最後に、私は、やはり水沢君が合格してくれてよかったなと思いますね。

当時の自分と照らし合わせていましたので。バイトしながらよく頑張ったなって思いますね!

あと、最後の藍井先生の最後のセリフかっこよかったですね。

「あなたが言うんですから、当然ですよね。」って。

桐谷君が合格していることを確信していたかのような発言。

しびれましたね。

ということで、ちょっと寂しいですが、これで「女神の教室~リーガル青春白書~」も終わりです。

今回のドラマをきっかけに我々法律家の世界、今、人気低迷中なんですが、興味を持ってくれる人が一人でも増えたらいいなと思います。

今回のドラマはロースクールでの日常も描いていて、イメージもしやすかったと思います。

もし、興味持たれたからがいらっしゃれば、ぜひ司法試験を目指してほしいなと思います。

それでは、以上です。ありがとうございました。

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