stand.fm「弁護士しんみなとの弁護士の法律ラボ」書き起こし
【2022年10月20日放送 #8 法律を分類しよう!法律はタテとヨコが大事だよ】
弁護士のしんみなとたくみです。
今日は、これから学ぶ法律を分類したいと思います。
そもそも、なぜ分類するのかというと、法律自体の大まかなイメージをつかむことができるからです。
そして、そのイメージは個別の法律を学ぶ際の理解の助けになります。
それでは、早速行きましょう!
法律の「タテ」と「ヨコ」
最初に知ってもらいたい分類は法律のタテとヨコの分類です!
タテとヨコ?と思うかもしれませんが、この分類は非常に重要です。
そもそも、法律というものは、国が定めたものです。
そして、国は、法律を使って、国民同士の関係や国と国民との関係を規律しています。
ここで、みんなさん頭の中に今からお伝えする図を想像してください。
まずは、上の方に国をイメージしてください。
国会議事堂の絵でも総理大臣の絵でもなんでも結構です。
みなさんそれぞれの国のイメージを絵にしてください。
次に、国の真下に、国民をイメージしてください。
みなさん自身でも結構です。
これを国民①とします。
最後に、今イメージした国民①の右側に少し離して、もう一人国民をイメージしてください。
身近な方でも結構です。これを国民②とします。
そうすると、国、国民①、国民②の三角形のような図がイメージできたかと思います。
この時、国と国民①②はタテに並びますよね?
また、国民①と国民②はヨコに並びますよね?
これがタテとヨコの関係です。
タテの関係
タテの関係は、国と国民との間を規律する法律です。
このような法律を「公法」と言います。
具体的には、憲法です。
国って国家権力というだけあって、大きな権力を持ってますよね?
もし、みなさんが大きな権力を手に入れたら、どうしますか?
私なら、その権力を使って、私利私欲の限りを尽くし、暴走します。笑
これは、冗談ですが。しかし、実際歴史を振り返ると、国家権力は暴走しがちですよね?
だから、戦争が起きたりしたわけです。
人間は、大きな権力を手に入れると暴走するんです。
これは歴史が証明しています。
だから、このタテの関係、公法関係における法律の理解のポイントは、いかに国家権力を制限するかという点です。
この感覚を持っていてください。
憲法や行政法を学ぶ際に大きな助けになります。
ヨコの関係
一方で、ヨコの関係はどうでしょうか?
ヨコは国民同士の関係を規律する法律です。
このような法律を「私法」と言います。
具体的には、民法です。
国民同士の場合、国とは違い、基本的にはその力関係に大きな差はありません。
つまり、タテの関係とは異なり、対等な関係な訳です。
ですから、その関係は、当事者同士で自由に判断して構築すればいい訳です。
これが、ヨコの関係、私法関係におけるポイントになります。
基本は当事者で自由にやってね、ただ問題がある場合だけ最低限法律が介入しますねという感覚を持っておいてください。
民法や商法を学ぶ際の大きな助けになります。
以上が、タテとヨコの関係による法律の分類です。
しっかりと押さえておいてください。
では、本日は以上です。
今日も頑張っていきましょう!